SSブログ

保存会だより第4号、届きましたか? [活動報告]

6月20日付けで、「吉村家住宅保存会だより」第4号を発行しました。

保存会の会員のみなさまのお手元には、数日前に届いていると思います。

もうお読みいただけましたでしょうか? 

さて、保存会だよりには「吉村家住宅と郷土の歴史」というコラムを第1号から毎号掲載しています。

吉村家の所在する島泉地域の歴史や江戸時代の領地支配のあり方など、関連する古文書なども交えながら紹介しています。

書いているのは保存会幹事の西田敬之さん。 

いつも原稿を書くため、関連の古文書探しに吉村家へ出向いて、写真撮影もおこなっています。

熱心に取り組んだコラム、ぜひ読んでいただき、吉村家をめぐる歴史に思いを馳せていただければ幸いです。

ちなみに、第4号は、江戸時代に秋元氏が支配していた丹北郡・丹南郡・八上郡内43か村に関する内容です。 

保存会だより調査DSC_5796.jpg

これは関連の古文書「弘化2年6月巳年三郡家数改帳」を見つけたところ。

詳しくは、保存会だより第4号をご覧ください。

それから・・・コラムを読んでみたいという方、保存会入会もご検討くださいませ! 


もうすぐ夏公開です [お知らせ]

7月2日(土)、3日(日)は、吉村家住宅の夏の公開日です。

夏公開ちらし.png

暑い時季ですが、この季節ならではの古民家の風情をお楽しみください。

2日(土)には、吉村家住宅の北にある島泉集会所で、

西田孝司さんによる講演会「雄略天皇陵と島泉村」を開催します。

吉村家はかつて近隣の御陵や陵墓参考地の管理を任されていたことがあり、

雄略陵とも縁が深く、興味津々です。

みなさまのご参加をお待ちしております。 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 

【吉村家住宅 夏の公開】 

日時:2016年7月2日(土)・3日(日) 両日とも10時~12時、13時~16時

見学料:500円 ※保存会会員は250円 

《特別開催》 歴史よもやま話「雄略天皇陵と島泉村」

講師:西田孝司 氏(松原市教育委員会社会教育委員長)

日時:7月2日(土)13時半~15時

場所:ふれあいの里 島泉集会所(吉村家住宅のすぐ北にあります)

定員:50名

★2日(土)の催しに参加希望の方は、メールまたはハガキに、氏名(複数の場合は代表者名)、住所、電話番号を明記の上、下記までお申し込み下さい。なお、見学のみの場合は申し込み不要です。

(申込先)〒583-0876 大阪府羽曳野市伊賀5-6-38

           羽曳野市立緑と市民の協働ふれあいプラザ内 吉村家住宅保存会

           Mail → k.hosomi.11373@onyx.ocn.ne.jp 


第4回吉村家住宅セミナーを開催しました [活動報告]

6月12日(日)、武蔵大学総合研究所の中尾七重先生をお迎えして、

「重要文化財吉村家住宅の建築年代―放射性炭素(14C)年代調査報告」と題して、

科学的年代調査法の一つである放射性炭素年代法を用いた吉村家住宅の調査結果についてのお話をうかがいました。

セミナー前半は、ふれあいの里島泉集会所で放射性炭素年代法の測定方法や吉村家住宅での調査結果の話を聞き、

後半は吉村家住宅に移って実際に調査された柱を前に当寺の苦労話とともに建築部材などのご説明をいただきました。

セミナー DSC_3055.jpg DSC_3060.jpg セミナー DSC_3061.jpg DSC_3085.jpg セミナー DSC_3080.jpg 

吉村家住宅は大坂夏の陣で焼失し、その後すぐ主屋居室部が再建されたと推定されていますが、

客室部の建築年代については諸説あり、はっきりしていません。

今回の放射性炭素年代法の調査結果により中尾先生は、

江戸時代初期にそれぞれ別棟で存在していた居室部と客室部が、時期は不明ですが後に接続された、

との見解を提示されました。

客室部の建築年代が江戸時代初期と考えられるということは、

数寄屋風書院造の民家への導入が江戸時代初期にはおこなわれていたことになり、

建築史のうえでも興味深い事例と言えるのではないでしょうか。

今回は、普段聞きなれない「放射性炭素年代法」をテーマにしたお話でしたが、

アンケートでは好意的な感想を多くいただきました。 

吉村家住宅が様々な角度から調査されていること、そしてその成果を皆さんに知っていただく機会を持てたことは、保存会としても良かったと思っています。

次回のセミナーは、ちょっと先になりますが、12月4日(日)に予定しています。

詳細が決まればお知らせいたします。お楽しみに!